昨日は今の長良川の現状を変える為に“山”に注目したというお話で終わっていましたね。
では、今日はなぜ山なのかというところをお話させていただきますね。
山、川の関係をご存知の方は多いかと思います。さらに海まで含めた関係を知っている人は相当環境に興味がある方ですね。海まで語ると長くなりますので、山と川の関係をさっぱりと説明していきますね。
ただし、僕は自然環境に関する(特に学術的な分野の)専門家ではありませんから、あくまでも自分の主観でお話します。詳しい方で「ん?」と感じたり、「それは違うぞ!」と思われた方、あとでこっそりとメールで反論してください(笑)。
“山の保水力”ということをよく耳にしますが、これは、山にある木や草、またその根や落ち葉などがスポンジのように水分を吸い、溜め込むことによって水分をキープするんです。そして、じわじわと水を流していくことによって、川の水量が一定となるんですね。
長良川周辺ではこのサイクルが崩れつつあるんです。どういうことかというと、まずスポンジとなる木が切られて無くなった(スキーやゴルフ場、林道、高速道路建設などによる伐採)。その次に、より良いスポンジとなる広葉樹の木が少なくなった。広葉樹は文字通り葉っぱが広くて秋になると紅葉、落葉する木です(郡上周辺では広葉樹のことをカナギと呼びます)。
今、郡上の山林の多くは針葉樹(杉、ヒノキ)などですね。何故針葉樹ばかりなのかを話しているとまたえらく長くなりますので割愛させてもらってまとめますと、要するに、長良川上流部の山の保水能力が低下→水量が減少→川の浄化作用も低下→水質悪化→生物減少。ということなんです。
開発の賛否はここではあえて問いません。大事なのは今の川の事ですから。で、この現状を変えるにはどうしたらいいのか。簡単ですよね(こんなこと言ったらしかられるかな)。スポンジをもう一度戻してやる。具体的には広葉樹の森を復活させてあげるんです。
話がだんだん森に近づいてきた(笑)。
えらそうに語ってますが、当然僕達には森に関する知識はありません。でもね、皆さん知ってますか?日頃「こういう人に会えればいいなあ」と念じていると、実際に出てくるんです。僕は今まで数回経験がありますが、やっぱり今回も出てきた。
吉澤守さん。通称マモさん。後に詳しく説明しますが、この人は本物の森の専門家です。人に紹介されて始めて会ったのが昨年の10月。昨年のイベントで“盛り森鍋”をやっていたので覚えている方もいらっしゃるかもしれません。そう、あの時も森でしたね。
そのマモさんとそして、その他今の山や川を憂いている様々なプロフィールを持ったメンバーが集まってできた任意団体。それが“マモロ・ソサエティー”です。HPのアバウトアスページに少し名前が出ているので、これまた「???」と思った方も多いはず。
その、マモロ・ソサエティーの活動拠点となる森を探していたんですが、これまた念じていると出てきたんですね(笑)。それが今回のイベント開催場所となる荘川町一色の森。人間強く思いつづけるということは大事な事です(笑)。
一色の森が拠点となった経緯はこれまたドラマティックなんですが、またまた長くなるんでかいつまんで話すと、何箇所か候補地を挙げ、順にまわっていこうとした最初の場所が一色で、そこには人にあまり知られていない飛び切りの森があったと。で、たいそう気に入ったスタッフが土地の管理者に趣旨を説明して是非使わせて欲しいとお願いしたらOKが出たと。そういうことです。
通常ありえない話ですよね。だって、よそ者がフラフラと来て、いきなり「森を使わせて欲しい」と頼み込んで、しかもそれがOKになったんですから。さらに言うと、森に関しては全くの無償です。
そんなミラクルが成り立った理由を簡単に言うと、森の管理者である地区の造林組合長さんが、自分達と同じく今の山の現状を心配していて、自分達の趣旨に賛同してくださったということなんです。
やっとここまでたどり着いた!!ふ~・・・
どうでしょう、アースシップが森のイベントを行う理由、少しわかっていただけましたかね。活動、発信拠点が決まり、自分達が森に対する最初の一歩として企画したのが“森の感謝祭”イベントなんです。
ここまで説明したので、一言で言ってしまいます。森の感謝祭は
自分達のフィールドである“長良川の現状を変える為のアクション”なんです。
最初からいきなりこれを言ってしまうと、「はぁ???」となりますよね。ですので、あえてまわりくどく説明してしまいました。
そして僕たちは、環境に対するアクションを大仰に“森を守ろう”、“川を守ろう”というやり方ではなく、
“川で遊ぼう”、“森で遊ぼう”という形でのアプローチをすることにしました。だって、楽しくないと続かないし、その方が僕達らしいから。
参加者の皆さんに森や川で遊んでもらって、その楽しさを知ってもらって、気づいたら、実はそれが環境に対する取り組みだった。という形を取りたいと思っているんです。
で、最初に企画したのが“森の大宴会”。森の中で飲んで歌って、踊って一夜を過ごしてもらうこと。それが今回のイベントなんです。だから今回のイベントはあくまでも最初の一歩であって、本番はその後。
一色の森を中心に、小さいイベントや活動を継続的に行っていきます。まだ未定ですが、森の中にみんなででっかいツリーハウスを立てることなんかも企画してます。
やっとここまでたどり着いた~!!
まわりくどく説明しましたが、なんでアースが盛りやねん?の理由がおわかりいただけたでしょうか。
まだなんで?という部分もあるかと思います。それに関してはどんどん下のコメントで質問してください。
それでは、次回からは今回のイベントの魅力を語っていきたいと思います。
そろそろ申し込みしてもらってもいいかも 笑・・・森の感謝祭チケット申し込みページ
一色の森です。photo by Yamachan